診療内容

禁煙外来

全肺癌の80―90%は、喫煙が直接の原因と言われ、喫煙者の肺癌リスクは、扁平上皮癌および小細胞癌では5から20倍、腺癌では2から5倍と報告されています。食道癌では、喫煙しない男性と比べて、1日20本以上喫煙する男性では発生リスクが約5倍高くなる報告されています。さらに、最近では、C型肝硬変患者さんが喫煙すると非喫煙者に比べて肝癌による死亡率が約10倍高くなると報告されています。しかしながら、肺癌においては、禁煙を行うことによって10年で30−50%のリスクの低下が期待できます。ですから、禁煙する事でこれらリスクから開放される事は一度きりの人生をよりよいものにするために大事な事と言えるでしょう。加えて、回りの人たちのためにも禁煙は大切です。最近は、受動喫煙による被害が科学的に明らかにされてきており、小さい頃から親がタバコを吸っていると肺癌のリスクが高くなります。

「そんなことは分かっている・・・けど、なかなかやめられないんだ。」とおっしゃる方は多いと思います。その理由は、これがニコチン依存症という病気のひとつだからです。2006年から、保険診療において喫煙習慣をニコチン依存症として治療することが認められました。禁煙の確立を上げるために、医師と相談しながら行うことをお勧めします。

禁煙治療が保険適応となる方

1.ただちに禁煙しようと考えていること。
2.ニコチン依存症のスクリーニングテストで5点以上であること。
3.一日の喫煙本数×喫煙年数(ブリンクマン係数)が200以上であること。
4.禁煙治療を受ける事を文書により同意していること。

その前に、禁煙するためには・・・

*開始日の決定
*禁煙宣言
*ポイ!タバコと灰皿
*代わりの楽しみを発見
*脱・宴会
 などが有効と言われています。一度、お試しください。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の評価

当院では、喫煙と非常に密接な関連がある、肺の中でX線の吸収が低くなっている肺気腫領域をCTで判別してわかりやすく視覚化できるラングボリュームメジャーメントのソフトを導入しております。

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